12月
リノベーションが一般化する時代へ「僕はHOUSE VISIONや無印良品の仕事など、さまざまなプロジェクトを通して住まいのことを考えていて、これからは、住まい手が自分自身で家をつくること、リノベーションをすることがもっと一般化していくと考えています。自分でもリノベーションを経験しましたが、そのときに自分の生活を振り返り、「ここでものを書くんだ」「あそこで料理をするんだ」「ここにはものを飾るんだ」ということを考え、それを形にした家ができたことで、「暮らしの腰が座った」という実感を持っています。「家は3軒建ててみてやっと思い通りのものが手に入る」とよく言われますが、もちろん失敗もありました。でも、それも楽しいことだし、すべてが貴重な経験だったと思います。自分で考えて家づくりをすると、「住宅リテラシー」、すなわち、住まいと暮らしに対する知恵や知識、感性がぐっと深まると思います。だから、みんな一度やってみたらいいのに、と僕は思っているくらいです。」
花を活けるプロセスも楽しむ「例えば、花を暮らしの中に持ち込むと、とても幸せな暮らしになるもの。立派な花瓶に大きな花束を活けたりしなくても、ありふれた空き瓶をきれいに洗ってそこに花を数本差すだけで、気持ちのいい空間が生まれるものです。そんなとき、キッチンが家の隅の方にあって、瓶をもって水を汲みに行くとなると、たとえそのキッチンにりっぱな浄水器があったとしても、そのプロセスはあまり幸せな感じにはなりません。」「逆に暮らしの場のすぐ近くに水場があったら、どうでしょうか? フラットなワークトップの上に花瓶を置いて、花を切ったり活けたりする。暮らしの真ん中で行われる花を活ける行為そのものも、それを眺めることも、楽しくなるのではないかな、と思います。水場が生活の中心の近くにある、ということはそういう可能性を開いてくれるのです。使ったグラスを洗うのだって、遠くにあるキッチンよりも、すぐそばにあるキッチンでささっと洗えるほうがいい。自分で住まいをつくっていく人たちは暮らしというプロセスを楽しむ人たちだから、暮らしの真ん中にあるキッチンをというものを選択していくだろうという気がします。」
オーストリアの家具メーカー〈ヴィットマン〉のためにハイメ・アヨンがデザインしたソファ《ヴエルタ》3. 新しい未来は、過去にこそある今年の特徴は、デザイナーたちのあいだに新しいクラシック、新しい名作デザインをつくりたいという強い思いが表れていたこと。過去にあったシンプルなフォルム――今は生産が簡単になった――に、今のテイストを盛り込んでアイテムが展示されていた。スペインのデザイナー、ハイメ・アヨンがオーストリアの家具メーカー〈ヴィットマン〉のためにつくりだしたコレクションはその一例だ。「1930年代のウィーンへの旅を想像してつくったんです」とアヨンは話す。家具メーカーとして長い伝統を誇りながらも、デザインのプロセスについては十分に自由を与えてくれるメーカーに出会えたのは幸運だった、とも言う。
サイズも重要決めるのは木材の種類だけではありません。テーブルのサイズも重要な検討事項です。どの程度の大きさが必要か、どんな形のものが自分の家にふさわしいかを考えて決めます。一般的に、知っておくべき数字は以下のとおりです。テーブルについて食事をするとき、必要な空間は1人あたり幅60センチ(テーブルの脚があって実質的に使えないスペースを除く)テーブルと壁やほかの家具との間は最低でも106センチ(できれば122センチが理想)は離すテーブル幅が122センチ以上になると、テーブルの中心に手が届きづらい搬入できるかを考えるのも忘れずに。マンションならエレベーターに入るか、戸建て住宅なら玄関のドアを通ることができるか(ダイニングルームへ行くのに階段を使う場合、階段を通ることができるかどうかも)をチェック
さっぱりとした大人のリビングをつくるにもグレーが有効です。全体のトーンを明るめに、パターン模様のスツールでアクセントをつけてはいかがでしょう。
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